週刊少年ジャンプ2017年10号
まだまだブログの使い方は試行錯誤だらけだ。
文体も定まらない。
ぼくたちは勉強ができない
女の子が可愛ければ、細けえことはいいんだよ! という割り切りを感じる。ヒロインズは自分の適性に合致しない道を選んでいたが、作者は自分の強みを自覚してそれに合わせて話を作っているようだ。
ニセコイスピンオフの人だからか、絵はニセコイを彷彿とさせますね。ニセコイより線が綺麗で絵も整っているように見えるんだけど、ニセコイの方がなぜかキャラが可愛かった気がする……。
ニセコイは、キャラの表情がすごく良かったんですよね。たぶんそこの差かな?
いや、この絵も好きだし、人気出そうではあるんだけれども。
特別VIP推薦という制度は謎だけど、推薦に加えて奨学金が給付されるイメージで良いのかな。
選択肢を広げるために特別VIP推薦を狙うのはまあ良いんだけど、普通に防衛医大とかを目指せば良いのでは……と思ってしまう。
防衛医大なら学費がかからないどころか学生時代から給料が出るし、医師免許だって取得できる!
まあ主人公の動機はわからないではないので良いんだけども、よくわかんないのはヒロインズだな……。自分の適性に合わない進路をあえて選ぶということは相当強い思い入れがあるんだろうけど、全然それが見えない。
いや、ヒロインズの動機は今後明かされるんだとは思いますよ? ただ、理系ちゃんが文系の勉強が好きそうにもやりたそうにもあんまり見えないんだよな……。文系ちゃんの方も同様に。
今の段階では、ヒロインズのやりたいことが「漫画の設定のためにやらされてる」ようにしか見えない。
文系ちゃんの辛辣キャラも、そういうキャラ付けにしよう、という作為からそういう台詞を言わせられているような感じがある。
全体的に、ヒロインたちに主体性というか「その言動の源」みたいなのが感じられない。
うーん、なんか文句多くなってしまったけど、理系ちゃんのキャラデザはけっこう好きです。
ラストでノルマ消化のごとく唐突に挿入された入浴シーンも、そういう強引さ嫌いじゃない。
あとは、主人公が作った対策ノートの内容がそこそこ当を得ていたので、そこはとても良かったですね。
あと、タイトルは明らかに山田詠美の『ぼくは勉強ができない』を意識してるっぽいんだけど、この小説が99年のセンター試験で出題されて、しかも作者が正答できなかったというエピソードがあることを考えると、今回の理系ちゃんの悩みとも少しリンクしていろいろ味わい深い。
主人公の一人称は「俺」だし、勉強できるし、タイトルは完全に山田詠美オマージュですね。
と、ここまで書いて、もう一度冒頭から再読。
そうしたら、なんかやたら細かい部分が気になりだしてしまった。
例えば、すごく重箱の隅になるんだけど、黒板の数学の問題で求めるのは「最大値」ではなくて「極大値」なのでは? とか。
しかも、確認のために出典らしい『2015年度センター試験 数学IA/IIB』をチェックしてみたんだけど、この問題載ってなかったしな……。本筋には絡まない部分とはいえ、なんかこう、詰めの甘さを感じる。
そもそも、高3の理系クラスで数IIの問題をやってるのもおかしくないか?
文系志望の理珠が理系の授業を取ってて、理系志望の文乃が文系の授業を取ってるのもクエスチョンだ。
いや、設定の緻密さとかリアリティとかを売りにしてる漫画ではないので、そんなところを気にしても仕方ないんだけど。
2話以降、もっとヒロインの可愛さや展開の勢いで引っ張ってくれ〜。
ちなみに理珠の暗算即解は、これくらいの難易度の問題ならできてもおかしくないと思う。センター試験の問題だと知っていれば、解答の形式が限定されるのでなおさら暗算しやすい。
むしろ、明らかに途中式を書くスペースが不足しているのに途中式を求める教師の方がおかしいのでは?
文乃ちゃんの10分で小論文は、文字数が800字だとして1秒に1.3文字のペースなので書く速度自体が相当早い。手痛くなりそう。
これだけの速さで、なおかつ人の心を動かす文章を書けるとか、赤川次郎や西尾維新もびっくりだよ。しかも容姿端麗な女子高生とか、出版社の人に見つかったら即刻作家デビューだ。
僕のヒーローアカデミア
えっ! ネームドキャラが一コマで消し飛ぶ漫画だと思ってなかったから普通に衝撃だ。
鬼滅の刃
1話の密度がおかしい。キャラの数も半端ない。
これ、伊之助は本物……だよね? ナレーションで「伊之助」って言ってるし、そうなんだよね?
覆面かぶってるし声も変わってるし威勢も失くしてるし、中身が別人になってそうですごく怖いんだけど……。
「寝不足!!」に笑ってしまう。ワートリの「ナスカレー」に比肩できる一コマだ。禰豆子が寝ず子!!
(ワートリと言えば、葦原先生も今ごろ機能回復訓練を受けているのだろうか)
食戟のソーマ
タクミくんがめっちゃ悔しがってるところは、少年漫画的な熱さがあって良かったですね。そうそう、ソーマはこういうので良いのだ!
火ノ丸相撲
毎週熱量の高い展開が続きすぎて、正直最近はちょっと胃もたれ気味になっていたんだけど、それでも今週の展開は素直に滾った。
もたれた胃にカロリーぶち込んで満足させるとか、ただごとではないな。
やはり火ノ丸相撲の画面と人物が放つ熱はとてつもない。
ゆらぎ荘の幽奈さん
本編に出てないキャラを扉に出すの、いいね!
仲居さんと夜々ちゃんが好きなので扉だけとはいえ、登場が嬉しい。
せっかくキャラが多いんだから、毎回出したりメインの話をやるのが難しくても、こうして脇キャラたちの日常くらいは時折見たいものだ。
しかし、恋愛レースは、どうしても負けるキャラが出るし、展開によってはキャラが読者に嫌われる行動を取らざるをえなくなることもあるし、ジャンプのシステムとそもそも相性が悪いのでは……と心配になってしまう。
青春兵器ナンバーワン
「あいつはお前が思っているよりずっと賢い男だよ」からの「あいつは別に賢くない」は卑怯。
ほんと、エージのポンコツ化、ハチの有能化、アンヌのアホ化によってこの漫画の面白さが一気に増したよなー。
特に後者2つはでかくて、それを端的に表したあいつはお前が思っているよりずっと賢い男だよ」「あいつは別に賢くない」は、そういう意味でもキレの良い台詞なのだ。
新キャラのゴローも、意外な方面からのキャラ付けが定着して化けてくれることに期待。
約束のネバーランド
先週もスリリングで面白かったけど、今週はさらに展開が張りつめてて面白いな! 将棋の終盤戦みたいな、気の抜けない緊張感がある。主人公サイドもママも、思考は巡らせつつ行動に躊躇がないのが良い。
ママは凄いテンポで切り札を切っていってるんだけど、主人公サイドには強いカードがなく、なんとか対応して裏をかこうと試みる間もなしにママが次のカードを出していく感じ。状況を打破するのは、シスターの置き土産か、ノーマークのフィルか……。
背すじをピン!と〜鹿高競技ダンス部へようこそ〜
クライマックスの後日譚であろう二年後編で、ここまで各キャラを丁寧に描写してくれるの、流石としか言えない。ありがとう。
先週は元3年生たちの様子を見せてくれて、今週は元2年生にフォーカスを当ててくれた。ということは、来週は元1年生が中心になるはずだぞ。
目次コメントによればネームの1ページ目から作者の奥さんが泣いたそうなので、期待しかない。
左門くんはサモナー
柱の「人気投票回収録」が、「投票回/収録」なんだろうけど、「投票/回収録」かと思って「???」だった。賭博堕天録みたいなものかと……。
本編は……円パパの話はどうも感情移入しづらいというか、うまく乗れない。左門くんもパパも、ただのイヤな人みたいになっちゃうからかな……。なんか苦手なんだよな。
そのせいで、ドラえもんパロもうまく乗れなくて残念だった。他の回なら絶対すごく楽しめただろうになー!もったいない。
ただ、最後のページの「ビズりすぎだよ」って台詞にすごく良いキレを感じたので、そのおかげで読後感は良かった。
斉木楠雄のΨ難
鳥束「『借り』返して下さいッス」「21巻に収録予定の!」
↓
斉木「お前に本当に借りがあるのか『斉木楠雄のΨ難』全20巻を読み返していたんだ」
これ鬼畜でしょ……。
磯部磯兵衛物語〜浮世はつらいよ〜
今週もジャンプ読み終わったー、と思ったら磯兵衛の後に漫画が載ってて驚いたぞ……。
歪のアマルガム
この作者、打ち切りが決まった終盤に一際強く輝くという恒星みたいな性質があるな……。
デモンズプラン
一話、二話は普通に面白くて好きだったんだけど、その後回を重ねるごとにクソ漫画愛好家向け漫画になっている……。ヨアケモノパターンだ。
しかし腕が4本になるの、超再生との関連がよくわからないし、演出としても効果がよくわからないし、作品内の論理でも漫画制作の論理でも意味がわからなくて、迷宮入りするしかないような魔を感じる。
正義欲さん相手の腕を一本落とす→直後に再生、とかで良かったのでは。超再生とも整合するし、倒せないぞって絶望感も出るし。
ほんとなんで腕を生やす方向にいったのかわかんない。唯我先生教えてくれえ。
以上。
アンケートのTOP3は
三ツ首コンドル→歪のアマルガム
ヨアケモノ→デモンズプラン
という系譜がある中、いまだに後継が現れないスポーティングソルト……。
みんな待ってるぞ。
週刊少年ジャンプ2017年9号
最近なんだか毎週ジャンプを読むのが面白いので、簡単に感想をまとめておくことにしました。
基本、Twitterの内容を若干のリライト加えて垂れ流してるだけなんで、雑多かつ箇条書き的。
鬼滅の刃
掲載順高い!
LINEスタンプの広告が載ってるけど、どしどし宣伝してどしどし売れてほしい。そんで、第二弾作ってほしい。
上層部の人間が揃って、主人公とそのパートナーの処遇について「敵だ! とにかく殺せ!」「いや、この子は特別だ!」って意見をぶつけ合うの、ワートリでも見た流れ。
ワートリみたいに仲間同士のバトルが勃発する展開にはならなそうなんだけど、それも面白そうなのでいずれ見てみたい。
禰豆子の精神力すごいなー。さすが長女だ……。全然関係ないけど、禰豆子って名前だけど序盤ずっと寝てたよね。ほんとに関係ないな。
禰豆子の「プイ」だけど、これ普通の人間に置き換えたら、砂漠に放置されて死ぬほど喉が渇いてるところに、腕からめっちゃ冷たいコーラを垂れ流してる人がいたようなもんですよ。
そこで顔背けられるかって話。
……いや、腕からコーラ流してる人がいたらちょっと気持ち悪いな!申し訳ないけど!
そりゃ顔背けるわ。
僕のヒーローアカデミア
ミリオ先輩の顔、初めて登場したときにはギャグに見えたんだけど、なんか見慣れて普通にかっこよく思えてきた。
ミリオ先輩の個性の説明が物議を醸してるらしいけど、別にそんな気にならないなー。光が透過するなら発動中は透明人間になるだろ……とは思うけど、そこ突っ込むのも野暮だし。空気に質量が〜とかも、それは空気の方が弾かれるってことで良いのでは。
「発動した途端、五感を喪失してひたすら地中に潜っていく」という厄介な能力を、努力で実用的な能力へと調整していったという部分が本筋。そこはちゃんと伝わるので問題ないかと。
いやまあ、もっとスマートな説明ができたならそれにこしたことはないけども。
約束のネバーランド
今週面白い!
第三勢力として盤面の単純化を防いでいたシスターが退場したのは、せっかく面白くなってきた流れを阻害するんじゃないかと危惧してたんだけど、そんなことなかった。
逆にシスターがいなくなったことで盤面が一気に動き出して、そのスピード感が盛り上がりにつながってる。
阿佐ヶ谷芸術高校映像科へようこそ
良い読み切りだった……。
漫画にテーマが絶対に必要とは思わないけど、明確なテーマを据えると軸がぶれずに読みやすいなーと改めて感じた。
作者の「これを書きたい!」という熱意を感じるテーマだったから、余計にそう思う。
先生のキャラも、ただ口が悪いわけではなくて認めるところは正面から認めてくれるのが良いですね。自分のプライドのために他人をdisるのではなくて、良くも悪くも、自分の中の基準に対して言動が正直。人としてはどうかと思うけど、キャラとしては魅力的だ。
絵も粗さの中に丁寧さやセンスを感じられて、それが作品の内容にもマッチしてる。 どことなく、ネウロの頃の松井優征にタッチが似てる。
ジャンプっぽくないんだけど、こういう読み切りがときどきあるの、いいよね。最近の読み切りで好きな作品を思い返すと『少女復旧リカバリーQ』とか『蠅庭のジグザグ』とかなので、どうもジャンプっぽくない読み切りの方が好きなのかもしれない。
左門くんはサモナー
出会いサイトで調子に乗ったメールのやりとりしてた相手が知り合いだったときの気まずさに通ずるものがある……。お互いなかったことにするしかないあの感じ。
いや、別に経験があるわけじゃないけど。
背すじをピン!と〜鹿高競技ダンス部へようこそ〜
漫画の最終回でときどきある「主人公たちのその後」って、子どもの頃は好きだったんだけど、大人になってなんかあんまり楽しめなくなってしまったんですよ。
……が! 今回のダンスは珍しくすごく楽しめた。
「主人公たちのその後」展開が苦手になった理由は、たぶん本編の段階で無限に広がっている未来が作者の手で一つに決まってしまうのが寂しいからなんですよね。ワクワク感がなくなってしまうと言うか。
今回の『ダンス部』が良かったのは、可能性を狭めるのではなく可能性が広がる「その後」を見せてくれたからだと思う。
つちわたの成長も、二人の雰囲気そのままにちゃんと成長している感じが出ていてすごく爽やかな気持ちになれた。
こないだの大会で全キャラのドラマを描き切ったし、新連載は6本だし、寂しいけどこれで締めなんだろうなー。もう少し読んでいたかったけど、そう感じられるうちに終わるのが綺麗かも。引き延ばしでも打ち切りでもなく、いい終わり方ができたと思います!(まだ終わっていない)
斉木楠雄のΨ難
これは、斉木くんの頭のやつがあれば、ミリオ先輩もちんちんに気を払わなくてよくなるのでは!?
ゆらぎ荘の幽奈さん
雲雀ちゃん、スマホケースも縞柄なのか……。
これは雲雀ちゃんが縞柄を偏愛しすぎてるだけなのかもしれないが、個人的にはさっき思いついた「女子は下着の柄とスマホケースの柄を一致させるものである」という説に魅力を感じるので、今度からそういう視点で街中をウォッチしようと思います。
ということは、スマホケースをつけていない女子は……。
青春兵器ナンバーワン
うんこを我慢する物語で、最後にうんこもれるのに「良かった、助かったんだ……」と思えるこの不思議な味わい。
うんこを我慢するというミッションと、地球を救うというミッションの2つが一致してるから、読者もうんこの我慢にただ感情移入しながら読めば良い。しかし最後に2つが解離することで、単純なハッピーエンドともバッドエンドともつかないビターなオチに連れて行かれる。お見事。
歪のアマルガム
あっ、今週面白いぞ……。コンドル終盤で見た石山先生の輝きだ!
石山先生の本領発揮を見るためには、作品が打ち切られなければならないのか……。ファンにも作者にもつらすぎる特質だ。
以上!
ちなみにアンケートのTOP3は
- 阿佐ヶ谷芸術高校映像科へようこそ
- 約束のネバーランド
- 背すじをピン!と〜鹿高競技ダンス部へようこそ〜
の3本。
「ようこそ」がつくタイトルに挟まれてしまったので、危うく『約束のネバーランドへようこそ』って書くところだった。